感謝。そしてがんばるらいふぶろぐ(仮)

結婚式準備と新生活でのあれこれめも。

【ドラマ感想】アラサー、東京タラレバ娘を見る。

(ドラマ見てから原作漫画を読みました。3年後のオリンピックを恐れる30歳と7年後のオリンピックを恐れる33歳って話変わるくらい事情が違う)

仕事で英文法の教科書を眺めていた。すると、その中の仮定法の項で、先日「東京タラレバ娘」のドラマ初回を見た私には、自ずと目に入ってくる言葉があった。それは言わずもがな「タラ」と「レバ」。見れば見るほど無数に並んでいる。
そうか、タラレバとは仮定法だ。
I wish I had ... もしあの時ああしていたら。
かつて仮定法の単元を高校生に教えていた時、私はピチピチの高校生が40人並ぶ教室に向かって名言らしきものを叫んでいた。
「過去は変えられない、今この瞬間も変えられない。でも未来は変えられるんだよ!(だから原則として未来の「もし…」には仮定法は使わないんだよって話。)」
未来は変えられる。本当にそうなんだろうか?

それにしても、「逃げ恥」が空前のブームとなった次のクールでこの「東京タラレバ娘」が放映されるというのは、なんとも面白い巡り合わせだ。妙齢の男女は結婚をしなくては幸せになれない、などといったいつどこで決められたのか分からない固定観念の呪いに苦しむのなら、そんなものからは逃げてしまいなさい。テレビ画面の中でそう高らかに言ったと思ったら、同じテレビ画面の中で今度はそんな呪いを何重にもかけられてがんじがらめになった女性達が、若い男から罵られている。そんな彼女らを見ていると、私も昭和でくくれば一番の若手である2017年アラサー世代の一員として叫びたくなる。私たちが一体何をした?

真面目に生きてきただけ。そう、細かいことを置いておいて受けた大まかな印象としては、タラレバ娘の彼女らはとても真面目な部類の女性なんじゃないかというものだ。そしてとても臆病。周りからの「こうあるべき」という基準にきちんと合わせて、ズル賢くふるまう(当然のように二股かけちゃうマミちゃんとか)ことを忌み嫌い、自分の欲望も表に出さない。臆病だから、その道を外れるようなことはしない。

30代になった彼女らがどうしても上から目線に見えてしまうのは、そんな風に過ごしているうちに自分がどうしたいかが分からなくなって、そんな「こうあるべき」基準でしか男の人や他の女友達を見れなくなっているからじゃないだろうか。

子供の頃にバブルが弾け、社会がどういうものか分かって来た頃には既に将来への希望は見えず、女性の自主性と自立を尊重するふりをして「女性も仕事を」という大人たちの言葉に、この不況の中で生きていくためには、と当然のように納得してきた。勉強して良い大学へ行け、仕事をしろ、それなりの年になったら自分で結婚相手を見つけて結婚しろ、結婚しても仕事は続けろ、家事は女性がしろ、少子化だから子供を生め、保育園がないから仕事をやめろ。

もちろん、私たちは恵まれている。こんな平和で便利な日本に生まれて。そして世間に文句を言いたいのはアラサーだけでも、女性だけでもないはずだってことも重々承知している。でも、うーん、なんか、やっぱり大変。

とにかくひとつ言いたいのは、女子会ぐらい勝手にやらせてくれ!

ただね、原作のように他の人に迷惑をかけるレベルなのは確かにダメだけどね。

そして、ここからは個人的な視点の話になるけれど、いわゆる女子会での話題がとってもつまらないと思っている自分もいる。職場の人の悪口と合コンで会った男性の悪口と、合コンで会った男性と友達とのその後、場合によっては友達の友達が合コンで会った男性とのその後。会ったこともない人の悪口にも他人の恋愛にもそれほど興味がなく、マイナスのことを出来るだけ口に出したくない自分は、たぶん究極的に女子会に向いていない。

だからさ、みんなジャニヲタになろうよ!二度と姿を見ない男性の悪口より、成長を見守ってきた男性の晴れ姿を我が子のように自慢合ってた方がよっぽど楽しいよ!彼のデビューを見届けるまでは何があっても死ねない!!とか叫んでる方が強く生き残るよ!!

と、冗談ぽく言ってみたけどプラスのことを口に出すことは、やっぱり何かしらの良い影響を与えてくれてるとは思う。そして、ジャニヲタと話している時は、女性間のヒエラルキーが全く関係ないのもとても楽しい。宮木あや子さん著の「婚外恋愛」もそう言えばそんなことがテーマになっていたけれど。アイドルの前では誰もが平等。年齢、収入、容貌、結婚してるか、彼氏がいるか、仕事などの社会的地位はどうか。同じ学校を卒業したり、同じ職場にいたりする女性同士で話すとき、どこかしら牽制し合う雰囲気があるのはそういったものの差を気にするから。そしてそこにランク付けをするから。一旦そこから解放されると、なんてたくさんの人と知り合え、そしてなんてたくさんの話を心から楽しんで出来るのだろうと思う。

だけど、やっぱり現実にはガッチガチにまとわりつく何かがある。自分にも、周りの人にも。私たちはどうすればいいのだろう?

東村アキコ先生は「東京タラレバ娘」を、近くの友達をネタに「面白がって」書いているだけだと漫画の後書きに書いていた。びっくらこいて、同時にすごく納得した。たぶん、この漫画に「女性はこう生きていこう」みたいなありがたいメッセージが示されることはないのだろう。

なので、今はただタラレバ娘の3人が「逃げ恥」ドラマを見て少し気を楽に生きていることを願って、私たちもまた生きていこうと思う。未来は変えられる。たぶん。